7/30/2017

3D プリンターとリコーダー


リコーダーを愛好し、工作が好きとなれば、リコーダーを自分で作ってみたいと思うのは当然の流れかもしれないが、旋盤などで木を削って作るのは極めて敷居が高い。しかし最近は3Dプリンター が使えるので色々な造形が可能となる。これを利用してリコーダー関連のgoodsを楽しむことも出来そうだ。プリンターは自身で購入しなくても。3Dプリンターやレーザーカッターなどを備えた工房で請け負ってくれるようだ。
シェードのような三次元の図面を作れば発注できるらしい。
細目は工房との打ち合わせが必要になるが、とりあえずやってみたいことを列挙してみる。
1.バロックピッチ用替え管 
バッロック期のソナタなどの演奏はバロックピッチと称するA=415Hzで演奏するのが一般的になっている。これは当時バロックピッチの標準が決められていたわけではなく色々なピッチが存在していたらしい。モダンピッチをA=440Hzと決めた時にそれに対応するかたちでバロックピッチをA=415Hzとした。これだとチェンバロなどバロックピッチからモダンピッチに変更する時、弦と鍵盤の関係を半音分ずらすだけで良い(実際はそんなに簡単ではないが)
 リコーダーでもモダンピッチの楽器からバロックピッチへ持ち替えてみるとガラリと雰囲気が変わる。もちろんバロックピッチの楽器を購入すれば良いのだが、使用頻度と費用を考慮すると尻込みしてしまう場合も多いと思われる。ヤマハ、アウロス。ゼンオンなどがバロックピッチのプラ管を出してくれれば良いのだが数量が望めないので、腰が重いようだ
 そこでバロックピッチ用替管が浮上する
リコーダーは通常3分割できる。頭部管、中部管、足部管である。 このうち中部管だけでサイズを変更して長めに作り、頭部管、足部管はそのまま流用する。これを組み立てれば全長がバロックピッチの楽器と同じになる。本当は頭部管も足部管も少し大きく作り変えるべきなのだが、構造が複雑だったりして困難なのでそのまま流用し、大きさの不足分は中部管で補うわけだ。
ヤマハのバスリコーダーではバロックピッチの替管が存在しているし、アルトリコーダーでも中部管が長短2種類付属していて、モダン/バロック両対応の楽器も見た事がある。

2.アルトリコーダー頭部管を利用したルネッサンスタイプのG管  円筒状の中部管を作れば良い。
3.バスリコーダー直吹き用キャップ。 ・・・・その他

想像だけなら色々アイデアはあるが、実際に体験してみなくてはわからない。まず三次元の図面を作れなければ(道は遠いネ!) さらに3Dプリンターに過大な期待はもってはいけない。市販のABS樹脂の射出成型品と3Dプリンターで固めた樹脂品では、強度、仕上がりとも後者が劣るのは必然だろう。

とりあえずABS樹脂製のリコーダーを購入した。全音のブレッサン、この楽器に合わせてバロックピッチ替管を作る予定。この楽器の性質を知るためしばらく現行の竹山(ローズウッド)と並行して使ってみるつもり。

写真は私の現役楽器 竹山(415Hz),竹山(442Hz),新規ゼンオン ブレッサン
バロックピッチは少しサイズが長いのがわかる。

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